当社水系接着剤はどんな用途や素材で使われているのか
26/03/13
接着剤は、用途や接着対象となる素材によって求められる性能が異なります。 本記事では、当社が扱う水系接着剤の注文履歴を対象として、 を整理・可視化しました。 以下の条件に基づき、抽出したデータを整理してグラフ化しました。 本データは性能の優劣を示すものではありません。 用途別の内訳は、以下の構成となっています。 ※表は左右にスクロールして確認することができます。 最も多いのが、貼り合わせを目的とした接着剤用途です。 注目すべき点として、原材料用途が全体の3割以上を占めることが挙げられます。 具体的な使用先として、接着剤・粘着剤・塗料の構成原料や、粉末と混ぜ合わせて塗布剤として活用する例があります。 といった点も、同様に重視される傾向があります。 粘着剤は、一時固定や再剥離性を求められる用途で活用されており、塗工剤は、主に塗料などのコーティング用途やプライマー剤として活用されています。 素材別では、以下のような内訳となっています。 ※表は左右にスクロールして確認することができます。 当社の接着剤製品は、紙用途での使用が半数以上を占めています。 基本的に接着強度が不足しやすく、水系接着剤との相性は悪いです。 靴用途は、皮革や綿布などの素材を対象としており、スニーカーや革靴の製造において当社製品が用いられています。 不織布の接着剤:https://www.regitex.co.jp/blog/water-based-adhesive-nonwoven-natural-rubber/ タフティング剤:https://www.regitex.co.jp/blog/case-study-5-tufting/ 当社製品は、あらゆる素材に等しく機能する万能品ではありません。 本記事で紹介したデータは、検討を進める上での目安の一つです。 希望要件やスペックは未確定でもご相談は可能です。 お問い合わせの前に必ずお読みください1. はじめに

どの場面で、どんな素材に対して、どのような形態で供給されているか。その実態を整理することで、製品特性や技術的な得意領域を客観的に示すことができます。
実際の使用実績を通じて、当社接着剤の特徴や得意領域を具体的に理解していただくことを目的としています。
技術検討や開発の初期段階における実現可能性の判断材料としてご活用ください。集計対象と本記事の位置づけ
どのような製品が注文されているかの傾向を示すものです。2. 用途別に見る、水系接着剤の役割
用途
比率
技術的背景・要求事例
接着剤
44%
貼り合わせ用途
作業環境の改善と実用強度の両立
原材料
36%
処方設計への柔軟性
他材料との混和性やプロセス適合性
粘着剤
11%
高粘着性
一時固定、再剥離性
塗工剤
9%
塗料などのコーティング用途
プライマー剤
接着剤用途(44%)
接着用途には、恒久的な固定、異素材同士の接合、作業性を重視した接着など、用途ごとに異なる要求条件があります。
水系接着剤特有の低臭気やVOC低減といった作業環境への配慮に加え、実用強度のバランスが評価されています。原材料用途(36%)

顧客側で製造する製品の原材料として利用されており、当社は接着剤メーカーであると同時に、原料メーカーとしての側面もあることが分かります。
この用途では、接着力そのものが重視されることはもちろんのこと
粘着剤用途(11%)・塗工剤用途(9%)
表面改質や機能層形成を目的とした用途では、接着剤とは異なる処方設計が必要になります。3. 接着対象の素材別に見る、適用の広がり
素材
比率
技術的背景・要求事例
紙
51%
コンタクト接着、疑似接着
ゴム
13%
コンタクト接着、補修用途
金属
9%
鋼線ほつれ止め
靴
9%
自着性、加硫接着性、速乾性
布
8%
柔軟性、密着性
その他
9%

紙(51%)

作業性・安全性・環境配慮という観点からも、水系接着剤が選定されやすい傾向があります。
当社の代表的な製品としては、自着糊(アドヘアのり、コールドシール剤)や、圧着はがき用の疑似接着剤が挙げられます。
これらは、天然ゴム特有の自着性(コンタクト接着性)を活かすことで実現されています。
紙は多孔質で吸液性があり、種類によって表面状態の違いも大きいため、安定した接着を実現するには配合設計が重要となります。ゴム(13%)・金属(9%)
特に両面がこの素材だと接着剤の水分乾燥が阻害されるため、接着条件の制約があります。
そのため、これらの接着対象では、主に片面塗布となるコーティング用途の適用事例が多いです。
製品の具体例として、卓球ラケットの接着剤、ウェットスーツの補修剤、鋼線のほつれ止め剤があります。靴(9%)・布(8%)・その他(9%)
布用途には、不織布用の接着剤や、カーペット裏処理に用いられるタフティング剤が該当します。
選定にあたっては接着強度に加え、接着層の柔軟性(低Tg)も重要です。
顧客要件によっては、接着剤そのものの臭気の少なさや、素材全体の柔らかな風合いを維持できるかについても必要となります。
過去に当ブログの開発事例で記事化しているので、ご興味がありましたら閲覧ください。4. 当社の水性接着剤がご提供できる価値
素材条件によっては、接着力が不足することや、乾燥工程の管理が必要となります。
他社が供給する有機溶剤系の接着剤や、化学反応で硬化する接着剤(湿気硬化型や二液硬化型など)の方が適している場面もあります。
当社の得意領域と、条件の見極めが必要な領域をご提示することで、ご相談いただく皆様とのミスマッチを最小限に抑えることができると考えています。
適切な対象条件や、原材料供給という形態においては、長年の知見に基づく解決策を提供することが可能です。5. おわりに:技術相談のステップについて
環境対応(水系化)が可能か、既存処方に当社原料を組み込めるかといった、具体的な課題に対しては以下のようなステップで対応しています。
ただし、工程条件や被着対象などの事前情報があるほど、初回から具体化できます。
技術的な対話を大切にしながら、現場で無理なく使える形になるよう、継続してサポートしてまいります。



