現在におけるゴムラテックスの配合設計の基本概念について記載しております。

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ゴムラテックス、及びその変性体における実践技術の展開

 

はじめに

NRその他一般ジエン系合成ポリマーなどの汎用ラテックス以外のものを特殊ポリマーラテックスに包括すれば,MBR,BR,VP,NIR,SIR,および後乳化型ラテックスであるIR,FKM,EPM,CSMなどの多くのラテックスがそれに該当する。一方,ラテックス粒子の構造が,コアシェル粒子,多孔粒子,中空粒子,異型粒子,またはミクロゲルなど,いわゆるミクロスフェアと称する機能性ポリマーラテックスも特殊ポリマーラテックス郡に統括されるであろう。

上記の内で前者特殊ポリマーラテックス郡は,汎用ラテックスとその一般変性体に比べると用途が差別化され,整理された配合設計というものは今のところ確立されていない。さらに後者つまり機能性ポリマーラテックス郡は今後注目され重要な素材的地位を得るに違いないが,現在のところ特定の用途で消費量も少ないことと,配合設計という問題では現在ここで取り上げるような内容は極めて少ない。

ひるがえって汎用ラテックス郡についていうと一般的な配合設計は周知であることに加え,現時点でそれらラテックスを単独あるいは複合してもちいる応用分野は多岐にわたり,個々の製品に対する配合技術の内容は複雑かつ膨大なものになってしまう。つまり,限られた紙枚数で以上の内容を説明することは不可能である。

それら不十分な部分は,後日個々のテーマについて紹介する機会を得たいと考えている。なお,本稿はプラスチックエマルジョンには直接触れない。したがって,ここでは現在広範な用途を持つポリマーラテックスと一般の固形ゴムとを比較し,むしろ配合設計以前のこととして,ラテックスではどのような操作(工法)が重要であるか,さらに加えてコムラテックスとその変性体,とくにNRラテックスを対象事例とした技術概要の解説を中心にするこことしたい。

なお,本稿を執筆するうえで下記の文献を参考とした。

参考文献
  • ・沖倉元治:ゴム工業便覧(第4版)p,161~p,171,日本ゴム協会(1994)
  • ・沖倉元治:同上、p,479~p,490
  • ・沖倉元治:同上、p,1027~p,1031
  • ・沖倉元治:同上、p,1032~p,1035
  • ・杉村孝明:同上、p,1036~p,1046
  • ・中村勝義:同上、p,1047~p,1049
  • ・沖倉(編者):ラテックス・エマルジョンの最新応用技術(中日社 1991)
  • ・沖倉元治:ポリマーダイジェスト、最近における特殊ラテックスの概況、33(3)、86~92(4)、92~99(5)、92~97(1981)
  • ・室井宗一,森野郁夫:高分子ラテックス,高分子刊行会(1988)
  • ・エマルジョン・ラテックスハンドブック:大成社、
  • ・河岡豊:ゴム配合データハンドブック,日刊工業新聞社
  • ・K.O.Calvert(Edited):Polymer Latices and Their Application Applied pub.Ltd.,U.K.(1982)
  • ・A.D.Roberts(Edited):Natural Rubber Science and Technology,Oxford Univ.Press,U.S.(1988)

 

1.原料ラテックス、およびその変性体の選択

汎用,特殊,機能性などのラテックス原料全体について簡単に説明するが,とくに現在実用が顕著であるNR変性体ラテックスについて触れ,ゴムラテックス利用のうえで有効な選択肢として提起したい。

1.1 汎用ラテックス

1.1.1 NRラテックス

濃縮の方法,およびラテックスの径時保存系によりいくつかのタイプに分類されている(表6参照)。NRラテックスを原料にした製品で現在とにかく問題となっている点は,(1)接触刺激アレルギー源である蛋白質の除去,(2)製品表面の粉末除去(パウダー・フリー),(3)ニトロソアミン,あるいはNA発生源による発がん性の防止についてである。

この内,(1)については浸漬成型品の多くが,直接ヒトの皮膚に接触することから,注目されており,その対応はおおよそ2つに大別される。

すなわち,新鮮ラテックスそのものから蛋白質を酵素分解し,特定の界面活性剤で安定化し,さらに再濃縮して使用する方法と,製造加工の工程において酵素分解,加水分解,蛋白質の不溶性化など科学的システムを組み込んだ一連の作業の流れにおいて,製品表面層の蛋白質を除去するという方法の2つに区別される。

経済的には後者が有利であり,一方,臭気除去も含めて本質的な意味からすると前者が勝っている。したがって対象製品の種類と,製品が要求する特性(安全性の程度)とによって,いずれかを選択すればよい。

(3)に対しては,NRを発生させないか,極めて少量しか発生しない加硫促進剤を選択ないし,併用配合することで解決が可能である。

さらにいえば(1),(3)ともに”十分な洗浄と抽出”を行うことで,製品表面層における安全な対応は可能である。それらの詳細については,別の機会に記述したい。

なお,きわめて最近の浸漬製品,とくに直接ヒトの皮膚に接触し為害作用を与えることが顧慮される場合の対応として,中間工程における「ヒドロゲル(Hydro-Gel)コーティング処理技術」の確立があり,現在多くの医療用手袋,カテーテル,導管などに実用されつつある。つまり,製品表面に保護層(Barrier)を成型させるのである。

例えば,L.R.C.Products Ltd,(いわゆるロンドンラバー社)の新しい特許広報(特公平7-17771)は参考になる。しかしながら,このような技術はL.R.C.だけではない。
周知のように,かかる表面処理の目的は,ニトロソアミン(発がん因子)や蛋白質(アレルギー因子)などの製品表面への移行防止,および製品滑性の付与,微親水性の付与による生体への防御技術の開発にある。

いずれにしても問題点の(1)と(3)は,現在では少なくとも大きな技術的障壁にはなっていない。つまり対応法が急速に確立しつつあるからである。むしろ,問題点の(2)がかなり難しい点を残しており,これから表面処理技術の真価が問われることになろう。

1.1.2 SBRラテックス

スチレン・ブタジエン系ラテックスで結合スチレン量40%以下の低スチレンSBR,40~70%の中スチレンSBR(HSラテックス),およびそれらのカルボキシル変性など官能基準導入SBRラテックスがある。

SBRラテックスは,ASTM D140-62Tにより高温重合法で作られたものは2000番台,低温重合法によるものは2100番台と定められているが,需要に適合するように製造法や品質が改良され,各メーカーの品質も増加し独自の命名が行われるようになった。

用途は紙加工用が最も多く内添,浸漬,塗工などであり,クレーコート用途つまり顔料塗工用がその大部分を占めている,次いで繊維加工用途としてカーペットパッキング,不織布,植毛加工,顔料捺染などに供せられている。その他,フォームラバー,タイヤ,コード接着,床用接着,道路舗装アスファルト混入などにも使用され,HSラテックスは紙塗工用,繊維処理用,セメント混入などに用いられており,二重結合が少ないので,加硫効果は少ないが耐酸化性があり,純ポリスチレンラテックスに比べると強靭で軟化点も低い。それらの理由からNR,および他の合成ゴムラテックスと混用して,引張応力を高める補強材としても利用される。

1.1.3 NBRラテックス

ブタジェンとアクリロニトリルを主成分としSBRと同じ乳化重合で製造される。NBRラテックスも非変性と、アクリル酸,メタアクリル酸あるいはイタコン酸のようなカルポキシル基含有型モノマーで変性されているタイプがあり,その他スチレン,アクリル酸エスチル類,反応性モノマーなどを共重合する場合もある。

NBRラテックスは汎用ラテックスの中では耐油性,柔軟性,加工性がすぐれていることから浸漬製品,フォームラバーに使用されている。

1.1.4 CRラテックス

ブタジェンを塩素化し3,4-ジクロロブテンを作り,これを脱塩酸してクロロプレンモノマーを得て,さらに乳化重合し,乳化分散させたものがCRラテックスである。CRのホモポリマー以外に他のモノマーと共重合して得られるCRラテックス群は,CR本来の時の難燃性,耐油性,耐酸性,結晶性,接着性,物理的性質を改良する。

1.1.5 汎用ラテックスの配合設計

これらラテックスの実用加硫(架橋)系は,取り立ててここで説明する程のことでなく硫黄加硫,金属酸化物加硫,過酸化物加硫,樹脂加硫などであって,基本的に固形ゴムと大差はない.具体的なことは文献を引用されたい。

1.2 特殊ラテックス

1.2.1 特殊合成ラテックス
【1】 MBRラテックス

メチルメタクリレート(MMAと略称)とブタジェンの共重合体を主成分とするラテックスである。なおSBRにMMAを共重合させたラテックスは紙加工に多用されているがMBRラテックス変性体に属する。

MBRラテックスは物性的にはSBRに似ているが耐候性, 耐熱性,耐油性,光沢,接着性などに特長がある。また,カルポン酸モノマーを付加することで,さらに性能を向上させることができる。加硫系は硫黄加硫だが, カルポキシMBRは金属酸化物,樹脂加硫が適用され,特殊紙塗工,パルプ・ガラス繊維混抄紙のバインダー, 耐溶剤性や耐水性を付加した不繊布,カーペット,および顛料捺染バインダーなどに実用されている。要するに加硫ないし樹脂架橋したMBRラテックスが耐候性,接着性が優れているからである。それらの詳細は文献を参照されたい。

【2】 VPラテックス

ブタジェン,スチレン,2-ビニルピリジンが標準 比70:15:15で乳化重合されたラテックスで,タイヤコードなどの繊維接着には,レゾルシン・ホルマリン樹脂(RF)で補強されたVPLが用いられ,必要によってはSBRやNRラテックスが併用される。また,主としてポリエステル繊維に対する耐熱接着力を向上させるためカルポキシル化VPラテックスも注目されよう。

【3】 CSMラテックス

クロロスルホン化ポリエチレンを有機容剤に溶解した後,界面活性剤を用い乳化し,脱溶剤したもので後乳化型ラテックスに属する。CSMの特長である耐熱性,耐候性,耐オゾン性,耐薬品性,耐摩耗性,耐屈曲疲労性などを生かしたコーティング材,結合材として用いられ,加硫剤はMgO,促進剤はTRAが一般的ある。一方,CSMラテックスをRF処理すると,EPMやCSMと繊維接着に有効である。

【4】 PUラテックス

水性ポリウレタン,ウレタンラテックスは最近著しく用途が拡大している。つまり,水酸基を持つ化合物とイソシアネート基を持つ化合物をうまく組み合わせることにより,ハードセグメントとソフトゼグメントが交互に連なったブロックポリマー構造を作り,さらに線状ポリマーであってもハードゼクメントの分子間2次結合により擬似架橋結合も形成しているので,多面的な佐質が引き出せるわけである。

【5】 IRラテックス

リチウム触媒で溶液重合したcis 1.4含有量92~93%のIRポリマーを,溶解乳化した後,溶剤をストリッピングして作られたもので商品としてはMaxpreneIR-900がある。配合技術はNRとほぼ同様であるが,化学的安定性が低いから多価陽イオン物質や,高い脱水性薬品,吸着性の強い添加物などの使用には注意を要する。その場合に効果のある固定アルカリ溶液も濃度が高いとかえって不安定化を助長する。このことは一般合成ゴムラテックスにもいえることである。

また,一般的にアニオン系安定剤は機械的安定性の改良に効果があり,ノニオン系安定剤は化学的安定性の向上に寄与し,両性安定剤はどちらかというと機械的安定性の増加に大きい効果を示す。

興味深いことはアノード凝着浸漬時における抽出(Leaching)についてであり,ノニオン系安定剤を用いた場合は抽出しないと加硫阻害を起こすが,カゼイネートの場合は抽出なしでもそのような傾向は少なくないことである。また構造がNRに相似であっても,IRには非ゴム成分として耐老化性に貢献するものは含まれないから非汚染性老防やオゾン亀裂防止剤を添加しなれけばならない。

とくに,IRラテックスは感圧凝固性があること,そのゲルないし乾燥皮膜は極めて柔軟で粘着性があり,しかも透明であること,経日老化してもNRのように着色しない(無黄変)ことなどの長所があるので,低可塑性の純化ゴムラテックスとしても利用価値が見出されよう。

【6】 FKMラテックス

フッ素ゴム(FKM)はもともと他のゴム材料にはない特長を持っているが,1980年頃ダイエルラテックスという商品名でいくつかの銘柄が上市されている。例えばGL-152,252は造膜怯が良い。全固形分約50%,粘度約50~100cP,触媒を加えぬ場合のポットライフは約3ケ月間以上(触媒添加後は常温約3日間),色様は灰色から黒灰色である。皮膜は耐熱,耐薬品,耐油耐溶剤佐が卓越し,表面のすべり性が優れている。加工は直接浸漬法か噴霧法が適している。

【7】 特定の形状と機能を持つ合成ラテックス

現在から近時将来にかけて大きな期待が寄せられているラテックス群で,一般にミクロスフェア(Microspheres)と呼んでいる。
これについての詳細は省くが,図1にその大要を示す。例えば異相構造は異種のポリマー同士が粒子内で相分離を起こすことにより生成する粒子であり,ポリマー間の相対的極怯の違い,モノマーのシードへの溶解性,シードとモノマーの比率などの影響を受け,芯部(コア)/外殻部(シェル)型粒子,金平糖型,IPN (相互貫通網目構造)粒子が得られる。また,中空粒子 やミクロポイド粒子が塗料,紙,化粧品あるいは軽量化加工などて利用されているし,アクリロニトル・ブタジエン変性ポリマーをコアに,特定のポリマー(エポキシ,ポリウレタン,ポリオレフィンなど)をシェルにシフトした耐油,高弾性のハイブリッド・ソープフリー型コアシェルラテックスも発表されている(表5参照。

表1 原料組成別ポリウレタンの性能
利 点 欠 点








ポリエーテル類
PEG
PPG
PTMG
柔軟性,可撓性
耐加水分解性
水蒸気透過性
耐光劣化
耐熱性
ポリエステル類
アジペートおよび
その他共重合体

カプロラクトン

優れた強伸度
反撥弾性
耐光性
耐熱性,耐寒性
耐摩耗性
耐加水分解性
低い水蒸気透過性
ポリカーボネイト類 耐加水分解性
可撓性
耐摩耗性
高価格







芳香族
TDI
MDI
優れた強伸度
耐溶剤性
耐光性
脂肪,脂環族
HDI
TMDI
IPDI
HMDI
耐光性
可撓性
耐熱性
表2 代表的ポリウレタンラテックス
タ イ プ 製造方法 形態(外観)
ノニオン性
ポリウレタン
強制乳化法
(乳化剤有)
エマルジョン
(乳白色)
アイオノマー型
ポリウレタン
自己乳化法
(乳化剤なし)
コロイド分散
(半透明~乳白色)
水溶性ポリウレタン
(ノニオン)
水溶化法
(乳化剤なし)
水溶性
(透明)

表1は原料PUの性能を示し,表2は製造法概要を示している。
そしてPUラテックスの用途は表3に示すとおりであり,PU樹脂の形状による相違を参考のため表4に示した。

表3 ポリウレタンラテックスの用途分野
各種基材の接着(貼合)加工
PVCやPET等のプラスチックシート,フォーム,編織布,不織布,木材,紙,金属箔など
各種基材の貼合

 
植毛
(布およびPCV等プラスチックへの植毛)
 合成皮革
各種基材の表面被覆(塗装)加工
皮革類のコーティング(アンダーコート,表面仕上げなど)
織物類のコーティング(防水,艶出し,パッキングなど)
金属類のコーティング(防錆,ストリッパブルコーティングなど)
プラスチックフィルム類のコーティング(プライマーコート,表面仕上げなど)
硝子のコーティング(破損防止)
粉体・ファイバー類の結合加工
不織布バインダー
顔料ビヒクル
黒鉛・石コウバインダー
硝子繊維の集束
各種基材の含侵加工
編織布の風合調整・防縮加工,スエード調加工
紙の内添・含侵加工
各種加工剤の改質
エマルジョンの造膜性,密着性,強度,耐水性,耐熱性などの改質
乳化重合用乳化剤等分散剤
表4 ウレタン樹脂の比較
有機溶剤溶液型
ポリウレタン
ノニオン性ポリウレタン
エマルジョン
水性ポリウレタン
アイオノマー
製品形態 外観 透明 白濁 水性ポリウレタン
粘度 高濃度 低粘度(増粘可) 低粘度(増粘可)
溶媒 有機溶剤 水(+少量の溶剤)
粒形 1~5μ 0.2~0.01μ
樹脂特性 疎水性 疎水性 親水性
ノニオン アニオン(カチオン)
乳化剤
安全性 災害・爆発の危険
公害・資源の問題
作業性
造膜性
被膜特性 強  度
耐水性
密着性
光  沢

図1 Development of microsphere technology
図1 Development of microsphere technology

1.2.2 特殊NRラテックス(変性体を含む)

一般的にいうとNRラテックスで特殊タイプに包括されているのは表6のとおりである。そして,さらに最近注目され,かつ現用さている特殊NRラテックスを補筆したものが表7-aである。この2つの表を見れば配合設計のうえで特殊NRラテックスを選択することはおおよそ可能であろう。したがってこの節では補足的説明を行うだけにとどめる。

なお,表7-bに,それらの変性体ラテックスなどを原素材としたラテックス製品を,わが国で最も多様に製造している ㈱レヂテックスのリストを示した。

【1】 グラフト共重合NRラテックス

水相中に分散したゴム粒子の表面に吸着浸透しNR分子鎖に枝接重合(グラフト共重合)させる目的のために用いられるモノマーは主としてアクリレート系が多い。周知のラテックスはMMAを用いるMGラテックスでありそのグラフト率を適宜選定することにより,皮膜状用途以外に広義の粘,接着用途に不可欠の材料として潜在使用されている。

MMAグラフト反応以外に,過酸によるエポキシ化NRラテックス,グリシヂルメタクリレートによるエポキシ基を伴うアクリレート共重合ラテックス,スチレンモノマーをグラフトさせたラテックスなど,それぞれ予想される特有の性質がNRラテックスに付与され実用に供せられている。

なお,多くのグラフト共重合反応についていえることだが,肝心の技接重合には参加せず,モノマー単独の重合物(homopolymer)を作ってしまうか,モノマーのまま残留しているなどの欠陥が発生し易い事実についてである。その結果,得られたラテックスは加工性(造膜性など),物性,粘着性,接着性,自着性,化学的性質などに”バラツキ”が出てしまう。したがって,同一モノマー添加率であっても平常から反応効率を測定把握しておかなければならない。

グラフト反応を行う重要な条件は触媒添加量,反応温度,モノマー添加時からの工程管理などである。詳細は参考文献h)を参照されたい。

【2】 解重合NRラテックス(DPL:Depolymerized NR Latex)

ラテックスの状態で,目標とする解重合反応(低分子化)をゴム分子に行いDPLを製造する技術は,沖倉がすでに有機過酸化物を使用し実用規模で調整することに成功し,反応型粘着化剤,反応型軟化剤(加硫可能の可塑化NRラテックス)としてすでに上市されている。

DPLは製造時の活性酸素量,反応温度と時間,かきまぜの条件,および原料NRラテックスの持っている諸性質が解重合度(DPD)を決定づける。それらの因子を適切に設定することにより,かなり広い範囲のDPLを任意に確保することができる。

DPLは常態貯蔵中に徐々に分子量が増加してDPD が変化する。この切断したゴム分子の再結合現象は常温付近における重合反応,あるいは架橋反応と推定する。変性体材料としてDPLを考えたとき,そのような経時的DPDの上昇は阻止しなければならない。

DPDの変化を防止するために重合停止剤,重合禁止剤または重合抑制剤(沖倉はストッパーと呼んでいる)が必要である。結果的にいうと促進剤MB(2メルカプトペンゾイミダゾール),PPD(ペンタメチレン・ ジチオカルバミン酸ピペリジン),SDD(ジメチル・ ジチオカルバミン酸ナトリウム)らを約1phrDPLに添加すると有効である。

さて,NRラテックスは有機過酸化物(POと略称)を用いて架橋もできるし,解重合せさることも可能である。この違いは何に起因するのであろう。一つの考え方はラテックス中の溶存酸素が多いか少ないかによる挙動である。酸素が少ないとPOの分解によって生じたペルオキシドラジカルがゴム分子に働きかけゴム分子ラジカルを生じた際に,それが再結合して分子量が増大する。この反応が分子の随所で生ずる結果ゴム分子が網目構造を作り架橋が行われる。しかし,この際多量の溶存酸素が存在すると,老化による軟化現象類似の反応によってゴム分子が切断され,解重合反応が進行する。

したがって,解重合するためには強い攪拌により空気との接触を高め溶存酵素濃度を上げることが効果的となるであろう。一方,POを用いるNRラテックスの加硫反応の場合には,解重合と同様の温度域での反応であるが,DPL製造の場合の如き空気を耽り込むような 強い攪拌は行わない。また,POの低温域での分解を促進する目的でポリアミンを併用するレドックス反応が採られる。そのため低温側になるほど解重合反応が抑制されて重合反応が優勢になると考えられる。

このように類推すると,DPLのDPD上昇現象(もどり現象)は,常温域における重合反応,架橋反応であり,その抑止には重合停止剤としてジチオカルバミン酸塩が該当することが予測される。

なお,NRの解重合に過敏化水素水が使用された古い研究があるが,多くの理由から工業的規模より対象にはならない。また,ヒドロキシルアミン添加NRラテックスは,濃縮ラテックスのゴム可塑度の自然増加を防止したタイプでDPLとは違う目的内容の材料である。

すなわち,DPLは分子量分布を除くと,一般濃縮NRラテックスとほぼ同様の性質であり,普通の加硫方法が適用でき,加硫後は柔軟で永久伸びの少ない製品が得られる。また,当然のことながらDPLは粘着性がすぐれていること,酸化による着色は原料に脱たん白ないし純化したラテックスを用いることにより改良できる。

表5 機能性ミクロスフェアの応用例(鈴木,長谷川,杉村:ポリファイル)



用途 液晶セルスペーサー
粒子の主機能 ①ガラス板間に均一な粒子径の粒子を挿入して,液晶の厚さを一定に保つ
②クリーン,透明,耐溶剤性,真球,単分散粒子
技術的課題 粒子径の単分散性向上,粒子のクリーン度アップ
用途 フィルムスペーサー
粒子の主機能 ①塗布層の厚さコントロール
②耐熱性,クリーン,真球、単分散粒子
技術的課題 加工時における粒子の形状保持
用途 感圧スチルト剤
粒子の主機能 ①ノンカーボン紙など裏地に塗布し弱い力では顕色しないための間隙保持
②バインダー機能
技術的課題

用途 化粧品滑剤
粒子の主機能 ①染みを隠す被膜性,滑らかな感触を与える展延性,皮膚への長時間付着性,汗・油の吸着性,肌のなじみ性付与微粒子
技術的課題 光沢向上,隠蔽性向上,肌の滑り性向上,通気性向上,人体に対して安全無害,多孔球状,単分散粒子向上
用途 標準粒子
粒子の主機能 ①粒子径の正確さをメーカーが保障した真球微粒子のものさし,または正確な粒子個数標準
技術的課題 粒子の真球性,単分散性,非凝集性向上,粒子のクリーンアップ,腐敗しないこと

用途 トナー用樹脂
粒子の主機能 ①熱あるいは圧力で流動性を持ち顔料を分散しうるバインダー機能
②単分散粒子による高解像度・粉体流動性向上,定着性・耐湿性付与
技術的課題 画像の鮮明度,高解像度,色調の鮮やかさ向上,粒子の小径化,真球化,単分散性向上
用途 高分子触媒
高分子試薬
粒子の主機能 ①触媒を粒子表面に担持することによる均一系・不均一系触媒それぞれの良さを組み合わせた触媒作用の高活性化と触媒の反復利用率の向上
技術的課題 触媒作用の高活性保持,触媒反復利用率の 向上,副反応の減少,触媒の回収のしやすさ
用途 カラム充填剤
粒子の主機能 ①溶質と充填剤との物理的,化学的な相互作用による溶質の分離,
②酵素と基質,抗原と抗体間の特異的親和性を利用した溶質の分離
技術的課題 ゲルの強度・安全性・分離能・耐圧性向上ロット間の再現性向上,高速高分離能,大量分取,安全性向上
用途 細胞分離
粒子の主機能 ①抗体感作マーカー(磁性,電荷,蛍光付与)粒子により,特定細胞を抗原抗体反応させて,磁性,電場,フローサイトメトリーにより分離
技術的課題 試薬感度の向上
用途 細胞標識担体
粒子の主機能 ①抗体感作,蛍光体付与粒子を各種細胞の混合物中に添加して,抗原抗体反応をさせることによる特定細胞の標識
技術的課題 非特異的付着の減少,蛍光標識モノクローナル抗体との差別化
用途 ドラッグキャリヤー担体
粒子の主機能 ①粒子の大きさにより,生体内で行きつける場所が異なる。薬理活性物質をラテックス表面に固定し,日的の場所で薬を徐放する
技術的課題 生体への安全性・無毒性,高効率なドラッ グ担体機能,ターゲットヘの到達率向上,薬効を持続させる徐放機能
用途 貧食機能テスト
粒子の主機能 ①細胞が貧食しやすい粒子径で,蛍光体付与などマーカー化した粒子による細胞(白血球など)の食作用機能テスト
技術的課題 食作用によって蛍光を発する機能付与。生体への安全性.無毒性,粒子径の単分散性向上。
用途 診断薬担体
粒子の主機能 ①粒子表面に抗原(抗体)を固定し,抗原抗体反応をラテックスの凝集の有無で判定
技術的課題 感度向上,非特異凝集の防止
表6 特殊ラテックスの種類と特徴および用途








コード 高精製(低非ゴム分):DC 2回遠心分離
タイプ TSC % DRC % 非ゴム分 %
HA,LA >60 0.5
備考 1回濃縮後,希釈して再遠心分離,はじめてクリーミングしてから希釈して遠心分離
特徴 低非ゴム分(高純度),化学的安定性大,乾燥被膜が淡色,呼吸性小,加硫やや遅く耐老化性が不足
用途 電気絶縁性,医療,コンドームなど浸漬製品,ゴム糸押出
コード 高精製(低非ゴム分):SS サブステージ
タイプ TSC % DRC % 非ゴム分 %
HA,LA >60 0.8
備考 1回濃縮後,希釈して再遠心分離,はじめてクリーミングしてから希釈して遠心分離
特徴 低非ゴム分(高純度),化学的安定性大,乾燥被膜が淡色,呼吸性小,加硫やや遅く耐老化性が不足
用途 電気絶縁性,医療,コンドームなど浸漬製品,ゴム糸押出
コード 高精製(低非ゴム分):高濃度遠心分離 HDRC 2回遠心分離
タイプ TSC % DRC % 非ゴム分 %
HA,LA 67.6 66.8 0.8
備考 アンモニア:0.6% MST:1812 VFA:0.072 KOH NO:0.53
特徴 高濃度,高粘度,湿潤ゲル強度高い,吸収性小,乾燥被膜淡色
用途 浸漬,ゴム糸,フォーム,他のラテックスとのブレンド
コード 凍結融解安定化 FTS 遠心分離
タイプ TSC % DRC % 非ゴム分 %
HA,LA
備考 サルチル酸ナトリウム0.15~0.02%(対ラテックス)と ラウリル酸アンモニウム0.02~0.08%
特徴 凍結による不安定化を軽減,MSTやや大
用途 一般に適す
コード 超低アンモニア KLA‐ZN 遠心分離
タイプ TSC % DRC % 非ゴム分 %
KLA >60 1.35~1.50
備考 アンモニア:0.07~0.10% MST:700~1300
VFA:0.01~0.03 KOH NO:0.4~0.05
特徴 LAよりアンモニア臭少なくほとんど無臭LA‐TZよりZnO増粘性小
用途 一般に適す
コード 高濾過性 MICROTEX -
タイプ TSC % DRC % 非ゴム分 %
HA,LA >61.5 >2.0
備考
特徴 マイクロフロック(微小凝集物)がなく濾過性がよい
用途 一般用

















PV,PCL,Vultex,低ニトロソアミン
,前加硫,元素S 使用,硫黄架橋,‐C‐Sx‐C‐
フィールドデラックスまたは濃縮ラテックスから調整し遠心分離にかけて濃縮または精製することもある
特徴 省エネ,乾燥するだけで加硫ゴム製品がえられる
用途 一般用浸漬製品食用品,乳首など
食用品,乳首など
TMTD,DTDM,S ドナー使用,硫黄架橋,‐C‐S‐C‐
TMTD(テトラメチルチウラムジスルフィド)
DTDM(ジチオジモルホリン)
特徴 省エネ,乾燥するだけで加硫ゴム製品がえられる
耐熱性良好
用途 耐熱性用途
SS-55,RVNRL	,有機過酸化物架橋,γ線架橋,電子線架橋,‐C‐C‐
濃縮ラテックスを用いてtBHPOとTEPAのルドックス開始開始剤で加硫
特徴 高純度,S,ZnO,Accなど不含,透明,衛生安全性
用途 医療,浸漬製品,接着用




HRH(LCV)恒ポリマー粘度ラテックス
ヒドロキシルアミン改質ラテックス
遠心分離 ポリマー粘度一定,HRHはHDRCを用いたもの
用途 急速ゲル化接着剤,成型フォーム
DPL  解重合ラテックス
PO処理
遠心分離 ラテックス状ではポリマー粘度を低下,加硫により物性回復
用途 高分子型(反応型)粘着付与剤・軟化剤




MG
MMAグラフト
フィールドラテックスまたは濃縮ラテックスを用いて調整MMAの添加量各種
用途 補強・硬さ改質,接着剤
SG
PSグラフト
用途
H‐F樹脂 補強NRL
ヒドラジン‐ホルムアルデヒド(H‐F)をラテックス中で樹脂化したラテックス
硬度,モジュラス,引張強さ,引裂強さ大
用途 一般に使用できる
ENRL
エポキシ化NRラテックス
(マレーシアのパイロットプラントで製造されるが,試料はまだ入手できない)
用途 耐油,透過性小,耐摩擦性大
表7‐a NRラテックスの変性体,およびその特性
大別 ポリマー組成 特性
NR


イオン架橋 硫黄(S8)前加硫 高度の一般物性,繊維加工
硫黄ドナー加硫系 耐熱,耐老化性の付与
ラジカル架橋 無硫黄系前加硫(Peroxid,γ‐ray,電子線) 生体安全性,非蝕害性,粘,接着性の付与
NR



グラフト共重合系 モノアルキルアクリレート系
多官能アクリレート系
エポキシ系
モノスチレン系
アクリロニトリル系
無水マレイン系
接着性,補強性,耐摩耗性,
耐老化性,耐水性,繊維接着,
硬度付与などの性能向上
NR


脱たん白化 生体安全性,耐水性
低分子化(低可塑化) 反応性の軟化,粘着剤としての特性



|









NR


硫黄前加硫と各種グラフト系との複合反応 粘接着性,結合性,物性の向上,S8加硫,C-C架橋物の物性改良
ラジカル前加硫と各種グラフト系との複合反応
硫黄前加硫系とラジカル前加硫系との複合反応
縮合系樹脂(例:ノボラック型フェノール,ブロックドイソシアナート)との複合反応 同上
特定の接着,物性改良
NR/S.R




NR系※:SBR,X-SBR,UR,X-UR,またはACE系 物性改良,再剥離性,強圧粘着性,再粘着性,特殊塗工紙の粘・接着性の付与
NR系※:NBR,X-NBR,CR,X-CR 対油、耐酸,耐アルカリ,耐候性などの性能付与
NR系※:ACE,X-NBR 油面粘着性の付与
NR系※:ACE,またはCMC 湿面粘着性付与
(NR系)※:EVA,ACE,粉状可塑剤 熱再活性型粘着性の付与

※NR系:NR加硫系,NR共重合体,NR複合体を包括

表7‐b ラテックス系接着剤・コーチング剤製品一覧(Regitex®シリーズ)
主成分 品名 内容 用途
NR加硫ラテックス系 PC- 硫黄系前加硫ラテックス 浸漬製品用(風船,手袋,他)ストリッパブルペイント
V-
S-
硫黄系後加硫型ラテックス 浸漬成品用
注型用(人形)
TT- チウラム加硫型 浸漬製品用(耐熱,耐候性優秀),耐熱性注型製品
SS- 有機過酸化物前加硫型 無硫黄を特徴とした浸漬製品用(指サック,手袋,ほか)接着剤基材,ストリッパブル塗料
NRラテックス‐樹脂グラフト系 MG-
AG-
NR‐アクリルグラフト体 各種接着剤基材(塩ビ用,合皮用,製靴用,植毛用,コールドシール剤ほか)
SG- MGの前加硫型 同上,ゴム粉用接着剤,プレスボード用バインダー
HG- MGの変性型 塩ビ用接着剤,製靴用接着剤
STG- NR‐スチレン 各種接着剤基剤
EMG- NR‐GMA 各種接着剤基剤
NRラテックス改質系 H-
HS-
NRの変性型 糊引き加工用,粘接着剤
DP-
DPG-
低分子化NR
DP‐MG
軟化剤,粘接着剤
各種接着剤基剤
CL- NRの変性型 速乾性接着剤,靴用接着剤
NRラテックス‐化学変性 ENR- エポキシ化NR 耐油性浸漬製品、缶シール剤基剤ガスケット用,各種接着剤基剤
合成ゴムラテックス系 SB-
SR-
SBR変性型 NRラテックスの改質用
硬仕上剤
NB-
ANG-
NBR変性型 塩ビ用接着剤,NBR用接着剤,耐油性接着剤
CR-
CG-
CR変性型
CR‐アクリルグラフト体
各種ゴム,樹脂用接着剤,植毛用糊
耐候性被膜成型用
合成樹脂エマルジョン系 HM-
HS-
EVA系
ポリオレフィン系
繊維用ホットメルト接着剤
紙用ヒートシール剤
T- ロジン系,テルペンフェノール ラテックスエマルジョン用粘着化剤
A-
FSA-
アクリル系 粘着剤,NR,SBR用改質剤
衝撃吸収性材料
高機能ラテックスエマルジョン BI- ブロック型イソシアネート 合成ゴムラテックス,樹脂エマルジョンの架橋剤(ノンホルマリン)
U- ウレタン変性型 塩ビ用接着剤,合皮用接着剤
DT- アクリル-スチレン系 ディレードタック型粘着剤
HCR- NR系,SBR系 帯電防止性,導電気性接着剤

 

2.ラテックスの安定化機構、およびその対策

2.1 汎用ラテックス

ラテックスのもつそれぞれの個性と,加えられる不安定化因子から,安定性を化学的なもの,低温を含めた熱的なもの,機械的なもの,経時的なものなどに分類する。それらの安定性は実際の加工現場において単独ではなく,併合された状態で表現される場合がほとんどである。しかし,個々の安定性は全く独立したものであるから,製造加工上においては別個に解析しなければならない。

ラテックスが安定な状態を保っているのは単純にいえばゴム粒子は電荷をもっているので,互いに反発し合い凝集の機会を作らぬこと,粒子表面の保護層がラテックスの不可逆的な会合を防止しているからである。

ラテックスを用いて配合する場合,常に考慮に入れなければならない安定性について一応の整理してみると,これを減少ないし破壊する添加物の種類と量,そして原料ラテックスに先天的に存在する不安定化要因の多くを考えた場合,その経過と運命はラテックスが置かれた条件,つまり温度と時間がファクターとなる。

(1) 安定なコロイドゾルラテックスに,先天的,または後天的な不安定要因が存在するか,あるいは加わったとき,ラテックスは普通増粘を伴いながらフロッキュレーション(floculation,微凝集,軟凝集)を起こす。これはゴム粒子の弱い集合体なので元のコロイドゾルは戻る可能性がある。
(2) 電解質などの添加により,フロッキュレーションからさらに進んだ粒子集合体を作る凝集(aggregation融合)の過程。この状態は不可逆的である。
(3) 化学的,または物理的な作用によりゴム粒子は集合し,ブラウン運動は停止し流動性も消失してゼリー状となり,集合体の細隙中に漿液が含まれている状態をゲル化(gelation)という。時間的な見方からすれば前項【2】の凝集から連続した現象。
(4) 前項(3)のゲル化現象が時間的に延長されるか,または強い不安定化効果をもつ物質が添加あるいはそれに接触すると,コロイドゾルは一挙に破壊され,シネレシス(syneresis)が急速に進行し,ラテックス中の漿液はほとんど放出され,容積の減少を伴いながら三次元的なゴム粒子の集合体(wet gel-tight gel)を形成する。これを凝固(coagulation)という。

このようなラテックスにおける一連の安定ないし不安定性の要因すべて表8に示し,それが実際応用とどういう関係があるのかという点についても例示した。

つまり,ラテックスは加工過程のおおむね前半部は安定でなければならないが,設定された後半部においては不安定になってくれないと困るという一見矛盾した性質が要求されるのである。これが固形ゴムと相違する点で,配合設計の重要な一環に含まれる。

筆者らがこれまで行った実験結果により少々直裁的ではあるが,LA-TZ型NRラテックスを対象にした配合ラテックス(S8標準配合)の経時増粘防止,いいかえれば配合(化学的)安定性を防止する方法を次の通り集約する。

(1) 特殊カルボン酸型界面活性剤の添加
(2) 両性界面活性剤(例えばアミノ酸型に属するカゼイネート)の添加
(3) (1)と(2)の併用
(4) 特定のりん化合物(例えば正りん酸化合物)やアルキルアリルスルフォン酸塩の添加
(5) 特定の2次保存剤(例えばペンタクロロフェノール塩)の添加
(6) (2)と(4)との併用

上記以外にNR配合ラテックス全体に対し安定効果ありとする方法は次のとおりである。しかし,その効果程度は原料ラテックスの銘柄と入荷ロットで異なった結果を示すから,現場配合の以前にチェックしておくことが必要である。

(1) アルカリ類,とくに固定アルカリ溶液の添加
(2) ノニオン性界面活性剤の添加
(3) (1)と脂肪酸石けん
(ラウリル酸アンモニウム(C14),カプリル酸カリ(C12)など)との併用

なお,いずれもその有効添加量は0.1~0.5phrの範囲内にあり,過剰に用いると逆に増粘したりゲル化遅延による加工性低下を招く。概して安定化剤や分散剤のように配合と加工の工程で用いられる薬品類は,最終製品中に残留してほしくないものなのである。したがってラテックスの水相に作用する薬品はすべて必要最小限の添加量にとどめたい。

異種ラテックスの組合わせ効果(blending effects)を得るには,両者ラテックスの相溶性が完全でなければならない。これが確保されないと両者ポリマーそれぞれの欠点が製品に表われ,いわゆる加成性というラテックスブレンド配合の本来目的を達することができない。そのためには,一般に次の2点に注意すべきである。

(1) 相手側のラテックスの表面保護層成分に相当する安定化剤を一方のラテックスに事前に添加して相溶性を向上してやること(例えば,NRとCRとをブレンドするときは,NRラテックスに樹脂酸右けんを少量添加し,一方のCRラテックスにはカゼイネートを少量加えておき,多少の時間をおいて両者ラテックスを混合するのである)この操作も先述したことと併せて「事前安定化」の操作に包括される。
(2) 両者のラテックスを混合したら,必ず熟成(matura-tion)してから使用しなければブレンド効果は期待できない。熟成の条件は,ほぼ30℃で4時間以上は必要である。なお,「熟成効果」にはこれ以外に,前加硫効果,無機充てん剤や乳化油状配合剤,顔料分散体などの効果発現も包含される。特にNRラテックスには重要な工程である。
表8 ゲル化現象と粘,接着との関係
①漿液が分散してゲル化②加熱によるゲル化
ゲル化の因子 ラテックスを多孔質表面に接触させると,急速に不安定化する。
粘,接着への波及 この作用が強くても弱くても接着力は減少。かえって加速させ,早くゲル化転移させ擬似接着性を発現しようとする着想も生まれる。(例えば,NRラテックスに対する明ばんやベントナイトの添加効果)
②加熱によるゲル化
ゲル化の因子 ゴム粒子の運動エネルギーの増加に伴う相互接触と,表面保護層の変質による。
粘,接着への波及 配合ラテックス接着剤の夏季貯蔵性の低下。
非着体自体の温度,塗布後の待ち時間の選定に対する考慮。このようなゲル感受性を高めるには,感熱化剤の併用,NRでは脱蛋白法。
③機械的応力によるゲル化
ゲル化の因子 ゴム粒子の安定化限界を超え,相互接触癒合する。また,表面層の物理的破壊。
粘,接着への波及 接着糊剤を調合するハンドリングにける影響。
常温加圧ゲル化型ラテックス(PSG)は,このゲル化因子に早い応答動作を示すように調整する。
④有機溶剤によるゲル化
ゲル化の因子 特に耐溶剤性の少ないラテックスは溶剤が直添されると膨潤し,ゲル化にいたる。
粘,接着への波及 ラテックスに有機溶剤を直添する場合,少量ならラテックスが自己乳化し,単に増粘だけにとどまる(粒子肥大化)。この時,ラテックスはgel~dry域のタックを上げ,被着体への「ぬれ」も改良される。一方,軟質PVCシートのごとく,被着体表面に油状物質が移向~径時滲出してくると,初期接着性~径時接着性が低下する。後者は溶剤による糊剤の急速ゲル化による。
⑤直接ゴム粒子の電荷が減少して、不安定化~ゲル化
ゲル化の因子 一般のアニオン刑ラテックスでは,pHの低下,電荷の減少により安定性を失う。そのための薬品は有機,無機の酸,アンモニウム塩,多価金属塩など。
粘,接着への波及 ラテックスの一般製品の加工因子を成型する。
接着分野では,ゲル化性の促進による性能向上法に取り入れられている。
⑥ゴム粒子の表面保護層の安定化能力を減衰してゲル化
ゲル化の因子 例えばNRラテックスに対する蛋白解酵素の作用を利用した感熱性付与。合成ラテックスに対する多価金属塩による保護層の変質。
粘,接着への波及 接着の応用において,所定の所定の温度域で糊剤ラテックスをゲル化させるため補助手段として,あらかじめラテックスを不安定化させておく配合手法の採用。
⑦その他不安定因子
粘,接着への波及 ⅰ)希釈,濃縮,脱水,強アルカリ添加などに伴う不安定化
(shock gelationともいう)
ⅱ)30~50℃域に曇点を有する水溶性高分子の添加によるゲル化
ⅲ)縮合,重合型架橋樹脂のラテックス中における反応。
ⅳ)特定の配合薬品(MBT,TT,MB,DPGなど)による不安定化

 

3.ラテックスに用いる配合薬品の概要,特徴およびその取扱方法

 

この章ではゴムラテックスといういわゆる不均一ポリマーに専用される配合薬品類について,その種類と特徴を概説する。

3.1 ポリマー相に作用する薬品

(1)加硫剤

ラテックス加硫剤として硫黄を用いる場合は,主としてコロイド硫黄,または沈降性硫黄など粒子の細かいものが用いられる。添加配合量はNRで0.5 ~1.5phr,SBRで1.0~2.5phr。

無硫黄加硫剤(硫黄ドナー系)として用いられる薬品は,TT,TS,またはTRAであって,TTの場合2.5 ~4.0phr配合し,ジチオカルバミン酸亜鉛塩とチオ尿素が併用される。かかるチウラム加硫はモノスルフィド結合を主体とした耐熱性の良い製品が得られる。

(2)活性化剤(加硫促進助剤)

一般的には1号亜鉛華,または活性亜鉛華が用いられるが,亜鉛錯塩の生成に基因する不安定化に注意が必要。添加配合量は1~5phr。

(3)加硫促進剤

ラテックス用としては超促進剤に属するチウラム類,ジチオカルバミン酸塩類,またはMBTの亜鉛塩がその主体である。すなわち,その形態としてはアルカリ金属塩の水溶液,あるいは水溶性のアミン塩(TP,PPDなど)と,水の不溶性の亜鉛塩(PX, PZ,EZなど)が,加硫の平坦効果と耐老化性とを考慮において併用して使用されることが多い。これらの促進剤は,とくに粘度(経時増粘)に与える影響が大きい場合がある。

なお,ジエン系ラテックスに対するジチオカルバミン酸塩の加硫性能は,BZ>EZ>PZとなりアルキル基の大きいほど促進能が高く,固形ゴムの場合とは逆になる。この原因としてLラテックスの場合はアルキル基とラテックス粒子内ゴム分子とのからみ合いが考えられるが明らかではない。

(4)老化防止剤

合成ゴム製造時の安定剤として用いられるものを除けば,とくにジエン系ラテックス用として特定の老防剤を挙げることはない。

しかし,広くラテックス製品は概ね着色汚染性をきらうとともに安全衛生性を重視する場合が多いから,フェノール系老防剤とくにビスフェノール系,さらに具体的にはantioxidant425タイプのものが好ましい。

3.2 水相に作用する薬品

この薬品群は高分子ラテックス,Emの配合において極めて重要な地位を占める。すなわち,前節で述べたポリマー相に作用する配合薬品をラテックスに満足すべき状態で添加し,ゲル成形性を維持し,さらに水分揮発後の乾燥ゴムの化学的均一性を確保し,その後に適切な架橋や変性化反応などの安全を期するうえで独特の役割を持つからである。

この薬品群には分散剤,安定化剤,湿潤剤,乳化剤,増粘剤などラテックスの安定性を維持ないし向上させるような薬品類と,不安定化剤,ゲル化剤,感熱化剤,凝固剤のようにラテックスのコロイド安定性を低下させるように働く薬品類,さらに消泡剤,起泡剤,泡沫安定剤などの加工助剤,クリーミング剤,防腐防ばい剤,凍結防止剤,造膜助剤のように,ラテックスの濃縮,精製,純化,または貯蔵性の改善に使用されるものなどが含まれる。

換言すればラテックス配合物の調製を容易にしたり,加工性を改善するために用いる薬品群のことであって,ポリマー相に作用する薬品類とは異なり,それらの内の多くのものはゲル化(賦形化)終了以降の工程には残留して欲しくない類いの薬品である。

これらの薬品の多くは化学構造上から界面活性剤に属するものが多く,むしろその機能上の分類ともみられるので,同一薬品が各種特性を併せ持つ場合が多いため,機能的分類をすると重複して記述することが避けられない。

そこで,界面活性剤の分類に従って作成したのが表9であるが補足説明は省略する。

3.3 特殊効果を与える薬品(副配合薬品)

先述のように単に配合処方だけが適切であったとしても,配合操作(配合ラテックスを調製するための一連の工法)が完全に行われないと,必ずしも処方の立て方だけで期待できる製品を得ることはできない。

 

4.分散,乳化,混合など一連の配合操作

4.1 配合剤の分散と乳化の操作

4.1.1 水溶性配合剤溶液の調整

ラテックス用配合薬品の中には水に溶解して直接ラテックスに添加するものがある。例えばアルカリ溶液や多くの界面活性剤のような安定剤化剤,分散剤,湿潤剤,乳化剤,および水溶性加硫促進剤,特定のオゾン劣化防止剤,保護コロイドや増粘剤として用いられる水溶性高分子物質のカゼイン,CMC,PVA,ポリアクリル酸塩,ポリビニルメチルエーテルなどがそれである。

これらの内の一部は濃厚水溶液として市販されているが,多くの場合に水溶液は経時貯蔵安定性が不十分なことから粉末状や固形物として扱われており,使用にあたって適当な濃度に溶解するのが普通である。

それら薬品溶液の調製はとくに難しい問題はないが,使用時の濃度設定に留意しなければならない。例えば固定アルカリ(KOHなど)はラテックスの安定化剤,pH調整剤として用いられているが,一般に5~20%溶液として使用され,高濃度になると逆にラテックスを急速に不安定化しゲル化(shock gelationという)を引き起こすことがある。

水溶性薬品の内でとくに調製方法が問題となるのは水溶性高分子配合薬品である。すなわち,カゼイン溶液の調整時におけるアルカリの種類の溶解方法の違いによる溶液粘度の差異,メトセルやCMC溶液調製時の溶解手順と加温のやり方によるでき上りの溶液形態の違い,さらにPVA,ポリアクリル酸塩,PEOなどにおける「湿潤~膨瀾~溶解」の過程に対する配慮の必要怯などについてである。

4.1.2 粉末状配合剤の分散体調整

水には微溶解か,まったく溶解しない配合薬品は,原則として分散体,またはスラリーとしてラテックスに添加され,攪拌裡に直添すること(day charge)はまれなことである。一般には,ボールミルのような分散装置を用い,湿潤剤,分散剤,安定化剤などの共存下で水中に分散させる方法がとられている。

分散体を調製するために用いられる装置は(ⅰ)擬集した2次粒子を,もとの1次微粒子にほぐしてやるために用いるもの(コロイドミルなど),(ⅱ)1次微粒子をさらに細かく粉砕するために用いるもの(ボールミル,ベブルミル,アトリッションミル,サンドダラインダー,超音波ミルなど)に区別される。

現在,実際に利用される一般的な装置はボールミルであるが,最近作業能率向上のためアトライターやサンドグラインダーが登用されるようになった。ポールミルによる分散効果と粉砕効果はミルポットに仕込む分散剤,安定化剤,湿潤剤などの種類と添加量,pH,粘度と濃度,一方においてはポットの容積,ボールの大きさと個数,ポット容積とボール占有容積,さらにボールミルの回転数などの因子によって決まる。

4.1.3 油状またはワックス状配合剤の乳化物の調整

乳化物(乳濁液)は,分散媒,および乳化安定剤とからなる系である。そして分散相が油状物質で分散媒が水である乳化物は水中油滴型(o/w形)と言われ,その逆のものは油中水滴型(w/o形)と呼ばれる。ラテックスに添加する乳化物はo/w形が好ましい。

乳化剤の役目は乳化にあたり界面張力を減少して乳化が容易に行われるようにすることと,できあがった乳化物に対する不安定化傾向を緩和することにあるだけなので,特殊なケースである「自己乳化」の場合を除くと液滴を細分化するためのせん断エネルギーは外部から与えてやらねばならない。

この仕事をするための装置が乳化機であって,(ⅰ)単純な攪拌装置,(ⅱ)高速攪拌装置,(ⅲ)コロイドミル,(ⅳ)ホモジナイザー,(ⅴ)超音波乳化装置などがあり,乳化の難易度,稼動効率を含めた経済性によって使い分けられている。

乳化物の性質影響を与える乳化条件としては,(ⅰ) 乳化剤の種類と使用量,(ⅱ)乳化剤の添加方法,(ⅲ)2相の混合方法,(ⅳ)乳化の温度と時間,(ⅴ)乳化機の選択,(ⅵ)乳化直後の冷却速度,などが挙げられる。

一般的には油状物質にオレイン酸を,一方の水は水酸化ナトリウム,またはトリエタノールアミンを溶か しておいて,混合時に石けんを生成させると同時に乳化する即座法が効果的である。乳化剤の適合性については対象の被乳化物によって異なるから,各種の乳化剤について事前チェックを行い選択することが最良である。

4.2 ラテックスの混合操作

ラテックスは配合共品の分散体,スラリー,乳化物,溶液などを混合するための主な装置は,攪拌機を備えた混合タンクである。混合タンクの材質は耐蝕性のあるステンレス鋼,エポキン樹脂系塗料をコートした軟鋼らであり,内部温度が調節できるように外周部にはジャケットがつけられている。

攫絆速度は20~100rpmの範囲だが,攪拌翼の大きさと形状,またはタンク容量により逢ってくる。つまり高速より低速度で攪拌効率の良い翼の形状を選び,タンク内の液面外周部に攪拌が及ばない部分ができる現象(corning)に注意して設計することである。なお,ラテックスの導線(回路)に用いる弁は,摩擦によるゲル化を防止するためにダイヤフラム,またはボール式が好ましい。

混合手順はまず原料ラテックスに対して受入試験を行い,その結果をふまえて濃度,粘度pH,安定性などを調整する。一方,分散体や乳化物が適切に作られているかどうかも,沈降試験や乳化安定試験などで確認する。

混合は水酸化カリウム,アンモニア安定化剤らの溶液などラテックスを不安定化させないものから順次加えていく。最後に着色剤や充てん剤が添加され,増粘剤や減粘剤,必要によってはチクソトロビック性(揺変性)調節剤で最終調整して配合を終わる。

以上操作手順を集約するとラテックスの安定性を高めるものから順次配合していき,安定性を低下させる傾向の薬品,あるいは増粘させることによって混合効率が低下するようなものは最後に配合すること,あるいは薬品間で相互作用を起こし安定性に悪影響を及ぼしたり,薬品自体の効果が減衰するようなリスクのあるものは添加混合する間隔を空けること(時間差配合という)などが混合作業の重要な点である。

なお,多量の充填剤が高粘性の配合物は,安定化剤,またはアルカリ溶液の一部をその配合物に加えておいて,残部をラテックスに添加した後,両者を混合するはうがよい。これは,バッチ式プロセスといわれる方法で,混合分散体をラテックスに加える場合にラテックスに一部に混合分散体を十分に混合しておいて,これに残りのラテックスを注加し全体的に分散混合する効率的な方法もそれに属している。

さて,混合の終わったラテックス配合物は必要な試験を行い,粘度,pH,安定性(ゲル化特性)などを点検し,所要の熟成操作を行い,最終的に凝集物を網ふるい(約177μm)で除去し加工に供する。

 

おわりに

紙数の都合で実用性能付与配合の技術,すなわち,特定の物理,化学的性質を与える場合の架橋方法,NRの変性化方法や合成ラテックスの使用方法,難燃性付与技術,耐寒性,耐熱性を改良する処方,さらには低価格化配合設計など,実用上重要な事柄の記述ができなかった。しかしながら,少なくとも現在におけるゴムラテックスの配合設計の基本概念は冒頭に示す「参考文献」に網羅されているので関心のある方々のご一読をお勧めしたい。

謝 辞

本稿は筆者らのうち,沖倉が平成9年2月28日開催の㈱日本ゴム協会・技術シンポジウムにおいて,講演した際に用いたテキストを推鼓したものである。本誌に発表を許諾された上記学会・技術部会・秋葉配合技術委員長に謝意を表する。

参考文献
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  • 14)沖倉元治:例えば,ポリマーダイジェスト,36(5),101(1984);38(12).86(1984);37(2),95(1985);37(7),97(1985)

掲載 : 「接着」”ADHESION and SEALING”
発行所 : 高分子刊行会


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